ドロソフィルム・ルシタニクム
(Drosophyllum lusitanicum)
モロッコ、スペイン、ポルトガルの地中海沿岸地域の乾燥した荒野に産する多年生の食虫植物です。
成長すると30-40センチほどのボール状のロゼットを形成し、茎は木質化します。次々に繰り出される糸状の長い葉には消化酵素を含む独特の臭気を放つ粘液を分泌し、虫を捕らえ消化・栄養の吸収を行います。
厳しい環境の荒野原産なので性質は強く近年の猛暑でも屋外炎天下で旺盛に生育します。冬季はマイナス10度近くの低温にも耐えますが、降霜のある地域では用土が持ち上がり根が乾燥すると枯れてしまうことがあるので霜よけ対策は必要です。
根は過湿に弱いため小さめの鉢に水捌けよく植えつけます。また用土の劣化にも弱いので毎年植え替えを行います。植替えはなるべく根を傷つけないようにします。
増殖は花後にできる種子で行います。種皮が固くなかなか発芽しないものですが、湿らせた状態で冬の凍結を経験させると春の発芽がそろいます。
3号ポットに中苗一本植えです。